アノテーション

アノテーションの未来

「アノテーション」という言葉を聞いた事があるでしょうか、英文字では「annotation」と表記し、その単語の意味は「注釈」といったものになります。文章を作る際に読者が誤解したり、分りにくいかもしれないと予想される箇所には、これを付けて少し説明文を書き添えたりします。 さて、AI(人工知能)や機械学習といった分野でもこの「アノテーション」という言葉が使われます。この分野をまだあまりよく知らない人は、AIは何でも出来る優れたもので、現在人の手で行っている仕事のほとんどが、将来これに置き換えられるといったイメージを持っているかもしれません。 確かにそういった面もありますが、実は何も無いところからAIが実力を発揮することはありません。AI自身がひたすら実践して学習していったり、人の手で作った大量のデータを与えて、それをAIが学習していくことで実力を上げていきます。つまりAIに学ぶ機会がなければ実力も上がらないということなのです。 このようにAIは何らかの方法で学習していくのですが、その学習用のデータを「教師データ」と呼んだりします。教師データとはどういったものかというと、簡単に言えば例題と解答のデータです。通常コンピュータは数値を与えれば、瞬時に演算結果を出しますが、AI自身は最初の内は正しい、正しくないを判断することが出来ないので、解答が必要になるのです。 ところで、AIは様々な分野に広がりを見せているので、その分野ごとの教師データが必要になってきます。例えばAIによる日本語の音声入力アプリなどを開発しようと思えば、日本語の音声データとそれを文字にしたものなどが必要になるはずです。男女での声の高さやアクセント、方言など様々な違いがありますし、たくさんの教師データが必要になります。 実はそれらの教師データを作ることを、冒頭に記した「アノテーション」という言葉で表現します。今ではアノテーションに特化した会社なども登場し、様々な分野に教師データを提供しています。

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