アノテーション

教師データの基本

人工知能というと、人の手で何もしなくても効率の良い仕事を指示してくれたり、未来を予測してくれる、膨大なデータを正しく分析してくれると思いがちです。しかし、人工知能がその様な働きをしてくれるためには、目的に沿った正しい「教師データ」が必要になります。正しい「教師データ」をインプットしておくことで、人工知能が有能になるのです。ビジネスでは、目標を設定するのも人ですし、AIが導き出した答えや情報をどう活用するかを判断するのも人が行わなければなりません。もちろん、導き出された答えを実行するのも人になります。例えば、全世界の人間の行動を人工知能が分析したとしても、日本人の行動様式に適合しているかどうかはわかりません。そこから導き出された答えでは、日本のマーケットでは商品が売れないかもしれないのです。 日本のマーケットで販売促進が進む方法を導き出すには、日本人の消費行動にタグ付を行って分析する。及び日本に訪れる外国人の消費行動にもタグ付を行い、分析するなどの行為が必要になります。ビジネスには限りませんが、膨大な情報を分析してAIを上手に活用するには、最初のプログラミング時点での「教師データ」が重要になるのです。 人工知能を利用するには、業務の課題を把握・課題の解決方法を設定・解決に必要な事柄を抽出して適切な教師データを作成していくことが必要です。 将棋や囲碁で人間と人工知能が対局することがあります。有能なプロ棋士になると人工知能にも勝利します。確かに人工知能は最も勝利するのに確率の高い方法を導いてくれるかもしれませんが、一時は損や失敗をしても、最終的に勝利に導くための方法を考え出せるのが人間です。その様な人間の知能に近づけるためには、人間が的確な「教師データ」を入力することが必要です。 導き出された結論が、失敗することもあるでしょう。そのたびにそのデータを新たに加えることも必要になります。人工知能もPDCAを回して、「教師データ」の改変を進めなければなりません。

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