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障がい者を通じてESG企業へ

ミンナのミカタぐるーぷが考える障がい者のSDGsとESG
企業は事業を通じて利益を得ることが目的の組織です。ですから、何かをする基準となるのは、基本的に企業にとって得になるのか、それとも損になるのかということです。しかし、西洋では社会を発展させることが企業が背負うべきCSR(社会的責任)だという考えが一般的です。それが日本にも波及して、環境や人権といった社会的な課題を解決するための取り組みが行われるようになりました。そうした中で行われているのが、障がい者の支援です。企業は障がい者を雇用することで、多様性に配慮した企業であると内外に知らしめ価値を高めることができます。また障がい者が働けるような職場を考えて、作業の内容を見直すと、これまで隠れていた無駄が表に出て効率的な作業ができるようになります。それ以外にも、障がい者のケアをしていくことで、メンタルヘルスに関する知識が蓄積されて、うつ病など精神的な問題を抱える社員に対するケアもしやすくなります。

ただ、考えもなくCSRに取り組むことは、企業にとってメリットだけでなくデメリットももたらします。障がい者のことでいえば、安全に作業ができる環境を整えなければ事故が起きてしまいますし、どういう仕事を任せるのか、他の社員との相互理解ができるのかなどをよく考えなければ、戦力にはならないでしょう。つまりせっかく雇った障がい者が利益につながる存在にならないということです。利益がでないということは、他の事業で得た利益を経費として使うことになり、収益が悪化します。そうなると会社の経営そのものが危うくなり、CSRへの取り組みを継続できません。
そういう状況をなんとかしたいと思ったら、CSRから考え方を一歩進めて、ESGに取り組まなければいけません。ESGは環境・社会・ガバナンスという観点を持ちつつ、企業の中・長期的な成長を実現させる考え方のことです。CSRに事業性をもたせることで、継続的に社会への責任を果たせるようになります。ESG企業とは、そのための取り組みに積極的な企業のことで、将来的に企業が変わるべき姿といえます。

障がい者とESGとの関係を考えるとき、そのために必要な設備の投資を進めていくと良いでしょう。複雑な動きや力を必要とする動きをサポートできるようにロボットを導入したり、意思疎通をしやすくする携帯用会話補助装置の導入などがよくあるESG投資です。健常者と同じようには出来ないことがあっても、優れた技術力があればそれを克服でき、障がい者も企業を支える戦力になりえます。また、働き方を変えていくというのも有効な方法です。体に障がいを持っていても専門的な知識を持つ人に対しては、リモートワークで働けるようにすることで外部の専門家を雇う必要がなくなります。もちろん、その際には体力などを考慮して、労働時間なども調整しなければいけません。
これから少子高齢化がますますひどくなる日本社会では、働き手の数も減っていきます。人手が足りなくなった企業は、障害者を通じてESG企業になることで人手不足を解消し、他社との競争に打ち勝つチャンスが生まれます。

 

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